宝塔院(三条市)概要: 宝塔院は新潟県三条市東裏館1丁目に境内を構えている真言宗智山派の寺院です。宝塔院の創建は平安時代初期の貞観元年(859)に性鑁法師によって開かれたのが始まりと伝えられ、三条に境内を構える最古の寺院として知られています。その後衰微しましたが、平安時代後期の大治元年(1126)に中興開山され、中世は三条城の城主三条氏の祈願所として庇護され寺運も隆盛します。特に三条定明が篤く帰依し、自ら守護持仏を奉納し正室である千坂姫(宝塔院殿普門妙泉禅定尼)の菩提寺として宝篋印塔が建立されています。
又、越後出身の高僧として知られた良寛和尚が修行した縁の寺院で、特に29世隆全和尚とは親交が深く、文政11年(1828)の三条地震の安否など隆全に宛てた手紙が4通残されています。三条地震は現在の三条市周辺だけで全半壊3160余棟、焼失900余棟、死傷者1040人にのぼり、宝塔院でも数多くの被害者を葬り、翌年の文政12年(1829)には身元不明の犠牲者を供養する為、地震亡霊塔(五輪塔、石塔、高さ約4m)が建立され平成17年(2005)に三条市指定史跡に指定されています。
宝塔院の現在の本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、正面千鳥破風、平入、桁行6間、1間軒唐破風向拝付、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ。観音堂は宝形造、銅板葺、桁行3間、梁間3間。越後三十三観音霊場第32番札所(本尊:聖観世音菩薩・御詠歌:南無大悲 あまねきかどの ひろければ あらゆる罪も さわらざらまし)。宗派:真言宗智山派。本尊:釈迦如来。
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